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デザイナー主導の商品開発組織が始動、照明が最初の一手になった理由

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デザイナー主導の商品開発組織が始動、照明が最初の一手になった理由

ニューヨークで発足したDesigner Allianceと、Martyn Lawrence Bullardの照明コレクションを読み解く。デザイナー主導の商品開発が住宅・業界向け販売にもたらす変化と、事業者が取るべき実務対応を解説する。

ニュースの概要

ニューヨークで、デザイナー主導の商品開発を掲げる新組織Designer Allianceが発足した。発表の場では、創設メンバーの一人で内装デザイナーのMartyn Lawrence Bullardが、新しい照明コレクションを披露している。住宅の室内だけでなく、屋外を含む幅広い空間で使える装飾照明が中心である。販売先は一般の消費者と、設計や内装を手がけるデザイン業界の両方だ。代表的な商品も紹介されたが、注目点は個々の商品より、デザイナーが企画段階から関わる仕組みそのものにある。照明は家具や雑貨より単価が高く、空間の印象を左右するため、新組織の最初の試金石として選ばれたと考えられる。

引用元: Designer Allianceが発足、Martyn Lawrence Bullardの照明コレクションを発表(Home Accents Today)

分析・見解

照明が最初の商品に選ばれたのは偶然ではない

新しい組織が最初に出す商品として、照明は理にかなっている。ソファやテーブルに比べて配送が軽く、在庫のリスクも小さい。それでいて部屋の雰囲気を一変させる力がある。デザイナーの個性が出やすく、写真映えもする。

さらに、照明は電気の安全基準という共通の土台がある。サイズや素材の自由度が高い家具と違い、品質のばらつきを抑えやすい。立ち上げ直後の組織にとって、失敗しにくい商品分野である。

デザイナーの名前が信用の代わりになる構図

今回の動きの核心は、デザイナー個人の知名度を商品の信用に変える点にある。Bullardはテレビ番組や著名人の邸宅の仕事で知られ、一般の消費者にも名前が通っている。無名のメーカーが同じ照明を出しても、同じ価格では売れにくい。

過去にも似た例はある。ホームセンターや百貨店が著名デザイナーの名を冠したシリーズを出し、売り場の格を上げてきた。ただし従来は、メーカーが企画してデザイナーが名前を貸す形が多かった。Designer Allianceは、これを逆向きにして、デザイナー側が主導権を持つ点が新しい。

一般向けと業界向けを同時に売る難しさ

このコレクションは、消費者とデザイン業界の双方に売る。ここには緊張関係がある。業界向けの取引では、デザイナーは卸価格に近い条件で仕入れ、顧客に上乗せして提案する。一方で、同じ商品が一般向けに安く出回れば、デザイナーの取り分が崩れる。

この問題を避けるには、価格を揃える、販売経路を分ける、業界向けに限定仕様を用意する、といった工夫が要る。組織の設計が、商品の魅力と同じくらい成否を分けるだろう。

屋内外兼用という選択が示す需要の変化

屋内外の空間に対応するという仕様は、住まい方の変化を映している。庭やテラスを部屋の延長として使う動きは、ここ数年で定着した。外に置ける装飾照明は、室内用より湿気や紫外線への耐性が必要で、作り込みの手間も増える。

そのぶん、競合は少ない。見た目に優れた屋外照明は、機能一辺倒の商品が多い市場で差別化しやすい。今後は、デザイナー名を冠した屋外向け商品が、家具や布物にも広がる可能性がある。

ビジネスへの影響

小売・メーカーは自社の売り場の位置づけを問い直す

デザイナー主導の組織が増えると、メーカーは下請けに近い立場に置かれる恐れがある。企画力で勝負できない中小のメーカーは、製造の品質と納期の確実さを強みとして前面に出すのが現実的だ。小売店は、デザイナー名の商品を集めた特設の棚や専用ページを作り、客に選ぶ理由を示すと効果が出やすい。

日本の事業者が今すぐできる三つの備え

第一に、自社の取引先にいるデザイナーや設計者を洗い出し、共同で企画できる人を探す。第二に、一般向けと業界向けで価格や仕様をどう分けるか、先に社内の方針を決めておく。値引き競争を招くと、デザイナーとの関係が壊れやすい。第三に、屋外でも使える商品の需要を調べる。ベランダや庭を持つ住宅向けの商品は、日本でも伸びる余地がある。

大きな投資は不要で、まず少数の商品で試し、売れ行きと取引先の反応を見てから広げる進め方が安全である。

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